【速報】陸上自衛隊 山梨県北富士演習場での手榴弾訓練中の隊員死亡事故発生について

30日午前、山梨県にある陸上自衛隊の北富士演習場にて、訓練中に爆発した手りゅう弾の破片が20代の男性隊員にあたり、死亡したというニュースが飛び込んできた。何とも痛ましい事故であり、最先端の技術を持った日本の自衛隊でも、訓練に事故が起こるというのは不安を感じるニュースである。

陸上自衛隊の森下泰臣 陸上幕僚長の発表によると「別の隊員が投げて爆発した手りゅう弾の破片があたった」ということで、自衛隊が当時の詳しい状況を調べています。


破片が当たったのは東京・練馬駐屯地の第一普通科連隊に所属する山宮拓三等陸曹29歳で、甲府市内の病院に運ばれましたが、およそ2時間後に死亡が確認されました。

当時は山宮3曹も含め連隊の隊員23人が参加して手りゅう弾を投げる訓練を行っていて、別の隊員が投げて爆発した手りゅう弾の破片があたったということ。

実際のところ、安全対策はどこまで徹底されていたのだろうか。

山宮3曹は「射撃係」と呼ばれる立場で、訓練が手順どおりに実施されているか現場で確認を行う任務にあたっていたという事です。

「射撃係」は通常、手りゅう弾を投げる隊員の後方で確認にあたるということで、自衛隊の捜査機関の警務隊が当時の状況を詳しく調べるとともに、陸上自衛隊内に事故調査委員会を立ち上げて原因や再発防止策を検討することにしています。

陸上自衛隊によりますと、手りゅう弾で隊員が死亡したのは昭和33年に福岡県久留米市の幹部候補生学校で教育中に爆発して教官1人が死亡して以来で、今回の事故を受けて手りゅう弾を使った訓練を全国で当面見合わせるとしています。

飛び散る破片は高い殺傷能力

手榴弾は安全ピンを抜いて投げると4~5秒後に爆発する。爆発力で対象を吹き飛ばすのではなく、高速で破片を飛ばすことで殺傷力を高める設計となっている。戦時中に多く使われ、現在も国内の戦地や訓練場の跡地で不発弾として見つかることもある。

威力は、手りゅう弾から「半径10~15メートル以内は死亡または重傷」、「半径50メートル以内は破片により重傷」、「半径200メートル以内は飛散した破片が到達」と説明する。

これほどの威力にも関わらず、投てきの訓練をするにあたっての安全対策に疑問を感じるが、冒頭でも述べたように亡くなった隊員のご冥福をお祈りすると共に、遺族には心よりお悔やみ申し上げます。

このような痛ましい事故が起こらないよう、原因究明と安全対策を徹底するように願うばかりである。

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